TIPS

スパイスたっぷりの薬膳ドリンク。「クラフトコーラ」ってどんな飲み物!?

2021年にはインターネットの検索ワードで急上昇し、大手飲料メーカーからも発売されるなど盛り上がりを見せている「クラフトコーラ」。輸入食材店や食品を扱うセレクトショップで販売され、町おこしとして地域の食材を使った「ご当地コーラ」も次々と誕生しています。今回は、意外と知らないコーラの豆知識と、編集部がクラフトコーラを作ってみた際の体験談をご紹介します。

コーラは身体に良くないドリンクなの?

砂糖を多く含み、またカフェインも入っていることから、子どもの頃「たくさん飲んじゃダメ」と注意されることも多かったコーラ。このような理由から、多くの方はコーラに対してネガティブなイメージをお持ちかもしれません。

しかし、コーラは19世紀にアメリカの薬剤師 が発明した、シロップが始まり。当初はカフェインを含むコーラナッツを加えた、今でいうエナジードリンクのような飲料でしたが、次第に糖類・カフェイン・カラメル色素・酸味料などを使った炭酸飲料になりました。

クラフトコーラはスパイスたっぷりの薬膳ドリンク

現在クラフトコーラとして販売されている市販品の多くは、数種類のスパイスやハーブ、柑橘類、砂糖などを煮て作られた薬膳シロップです。個人や小さな工場で作られるものも多く、濃縮されたコーラシロップを炭酸水で割っていただきます。牛乳で割ってチャイ(インド式のスパイシーなミルクティ。使用スパイスがコーラと似ています)風に楽しんだり、バニラアイスやかき氷にかけたり、更にはビールで割ってフレーバービールにしたりと、アレンジも可能。

着色料や保存料が使われていないこと、カフェインレスであること、そしてスパイスやハーブなど身体に良いとされている食材が使われていることから、クラフトコーラは「ギルトフリー(罪悪感が少ない)」なドリンクとしても注目されています。

ホールスパイスを揃えてクラフトコーラを手づくり

先にご紹介した通り、クラフトコーラはスパイスやハーブ、レモンやライムなどの柑橘類、砂糖を鍋で煮るだけで完成します。そこで、スーパーでも取り扱いのあるホールスパイスを使い、編集部で作ってみました。

編集スタッフのキッチンに眠っていたスパイス&ハーブはこちらです。

(左上から時計回りに)生姜、シナモンスティック、カルダモン、クローブ。
※生姜はスライスし、カルダモンはハサミで縦半分に割って種を取り出します

そして、三温糖、ノンワックスの無農薬レモンを準備しました。

三温糖200gは左がカラメルソース用、右が後から加える用で、1:3に分けています。レモンについては、1個は輪切りにして煮る用、もう1個は飾り用のレモン+残りは絞って果汁を使います。

まずはお鍋にカラメルソース用の三温糖50gを入れ中火で溶かし、カラメル色に煮詰まったら水100ccを加えて伸ばします。

再度水300ccを加えて、残りの三温糖150g、スパイス、輪切りにした生姜とレモン、シナモンスティック、ハサミで割って種を取り出したカルダモン、クローブを加えて弱火で20分ほど煮詰めます。

火を止め、粗熱が取れてからレモン果汁を加えます。ご家庭でバニラオイルをお持ちの方はこのタイミングでどうぞ。

夏は冷蔵庫、秋・冬・春は常温で1日ほど寝かせて、柑橘やスパイスの香りをシロップに移します。

寝かせた後は、目の細かいザルで濾しながら熱湯消毒済の容器へ入れて、冷蔵庫で保存します。一般的に1週間程度保存可能だと言われていますが、原料や作り方によっても異なりますので、詳しくは参考にされるレシピなどをご確認ください。

コーラシロップと炭酸水は1: 4の比率で割って完成。お好みでミントやレモンの輪切りを添えましょう。

完成したクラフトコーラを周りにいた数名に試飲してもらったところ……

・市販のコーラと比べると、爽快感やガツンとした刺激は少ない
・ほどよくスパイシー&爽やかでゴクゴク飲みやすい
・スパイスと柑橘類の香りがとても華やか
・ジンジャーエールに味が近い ※カラメルの焦がし具合が少し弱かったかもしれません
・ドリンクとして主張が強すぎないので、スイーツとの相性が良さそう
・牛乳で割ったり、カクテルにちょい足ししたりアレンジをしてみたい
・カフェインレスなので夜も安心して飲める
・予想以上にコーラの味がして美味しかった

と、おおむね高評価でした!

クラフトコーラのレシピはWeb上でたくさん紹介されています。作り方はとてもシンプルで、街のスーパーにある食材で作ることができるのも嬉しいところ。よりスパイシーさを味わいたい方は、パウダー状のチャイ用スパイスを使うのもオススメです。スパイス・砂糖・柑橘の種類や配分を変えて、オリジナルコーラを開発するのも楽しいですよ。ぜひ皆さんもチャレンジしてみてくださいね。