シェフのコメント

●調理した料理の特徴
「南ぬ豚ロース肉のロースト」は、「南ぬ豚」の特長である脂身の美味しさを楽しめるように調理しました。ある程度火入れをしてから表面にバターをまとわせ、オーブンで仕上げることによって余分な脂分を落としています。カリッと香ばしく脂身を焼き上げているので、ギュッと甘みが凝縮し、噛めば噛むほどにその美味しさがあふれ出てくるのです。そのために、豚肉を切り出す際はあえて脂を取りすぎず、多めに残した状態にしておくのがおすすめです。厚めに切り出して焼いた方が、肉もしっとりとジューシーに焼き上がりますよ。

今回は脂身とも相性の良い芋のピューレを添え、レッドペッパーを散らしていますが、醤油系やソース系といった濃厚な味わいとも相性が良さそうですね。

●南ぬ豚についての感想
「南ぬ豚」は扱いやすくて様々な料理に応用できそうですね。特質すべきは、やはり脂身と肉質です。脂身はしつこさがなくさっぱりとしているのに味わいがあり、脂の持つ美味しさを存分に味わうことができます。さらに肉質はとてもやわらかくてみずみずしく、火入れ後もパサつきなどなくしっとりとしています。その味は野性味なく穏やかで、クリアで深い風味を持っていると感じました。